2012年09月02日

アルジェリア  そして音楽


<img src="http://blog.seesaa.jp/images_e/e/F074.gif" alt="コピーライトマーク" width="15" height="15" border="0">TAKESHI MARUMOTO

ところでかつて、いまのシリアと同じくらい 「ジャーナリストが五体満足で還ってくることが珍しい」 と言われた国がある。

アルジェリアだ

1980年代後半から激化した国内紛争以降 (そして90年代に入ってすぐの極端なイスラミズムは、ホメイニによるイラン・イスラム革命を想起させもする)。

または‛92年という年を前後し、世界で最もジャーナリストが「還ってこれる確率」が急落した「国家」のひとつ。特に1994年〜1996年ころをピークとしたジャーナリスト狩り――当時、多くのジャーナリストがもちいた隣国モロッコからの密入国ルート、砂漠のど真ん中の国境付近での、潜伏取材を試みるジャーナリストたちの切羽詰まった表情 が まるで ついこなだのよう――

とにかく、独裁的政権、準軍事国家、イスラム主義・・・
これらどれもを体験して来た、という意味では「シリア」との共通項は多い。

また、「パレスティナ解放」のために、
かつてアラブ諸国から集まったイスラム義勇軍、志願兵たちに闘いの訓練場所をすすんで提供してきた歴史。
これはもちろん、その数年後に、舞台とキャストをアフガニスタンの礫(れき)沙漠へと移し、
改め、「再現」される (のは、ご周知のとおりかもしれません)。

と、
アルジェリアについての語弊を招くかのようなハンパ説明はこれくらいに・・・

(関心のある方は、至れり尽くせり、何でも簡単に調べられる世の中)
(簡単な「背景」を手っ取り早く知りたい方は、ウィキペディアでもClick。ただし、アルジェリアの壮絶で複雑な近代史をたった1ページに収めてあるからにして、かなり無理があるのは否めませんが……何も知らないでいるよりはずっとヨロシイと思う。)


ふたたび「ところで」だが、実は今回、「日本人ジャーナリストの死」によって、「一瞬」だけ
 シリア
  という悲劇 に
国産メディアも渋々、フォーカスした、という構図の矛盾性と
 (メディアの中でもマスなところは どこも視聴率=報道ヴァリューなる妄想に取りつかれているサガ・・・ それ以前に「アフリカ」や「中東」関連のニュースになると露骨に下がる秒単位以下のグラフ・・・
 それ以前にリモコンを支配する「平均的視聴者・あるいは読者」 の生理的チャンネル変え・・・ 物理的な距離感・・・

そんな、ニュースの風速と風化、情報のシャットダウン、賞味期限、
それらについて 嫌がられても、書きたい予定だった(?)。

けれども、
けっこう骨の折れる大仕事になってしまいそうなので、

         ここで一転

            ◆


アルジェリアの音楽、といってもピンとこない方も多いでしょう。
そしてあまりにも多様なスタイルを持つことも。

そもそも南部サハラ砂漠地帯には、遊牧民族の代表各トアレグ族、トアレグから枝分かれしたサハラ辺境民族。
さらには有名なベルベル族。
西はモロッコから東はエジプトまで、「サハラ以北」のアフリカでは、もっとも文化的寿命の長い「現役」遊牧民。(もちろん近代化と共に定住、を決めた部族も多い)。

中でもアルジェリアをメインに古くから暮らすベルベルの人々、
かれらのカルチャー、音楽・・・
もしかしたら他の地域に暮らすベルベル族よりアイデンティティが少しだけ高いのかもしれない。その証拠は、変化や風化を避けられないほど昔の楽士や吟遊詩人のスタイルがいまだ形をとどめて息づいているところからうかがえる。

そういった背景を踏まえた上で、とても素朴で新しい歌を歌いつづけてきた、ひとりの詩人、あるいは、ひとりの素晴らしい女性ミュージシャンを勝手に紹介してみたい。


日本では「スアド・マシ」と表記されることが多いが、
◆スゥーアドゥ・マッシィ(Souad Massi

アルジェリア出身の若き伝説
ミュージシャンとしても ひとりの人間としても波乱万丈で数奇な人生を送ってきた亡命アーティスト。

(とても親近感をもってしまうのは、年齢が筆者に近く「同世代意識」が働いた、だけでなく、漠然とただ「遠い親戚」のように、感じてしかたない、からだ)





NPR-music (フリー・インターネットラジオのようなサイト。だが、すそ野もふところもダダっ広く、また音楽との対峙の仕方、優れた見せ方、独特の眼差し、何をとってしても他の類似サイトと大きく異なる)。

同コンテンツ内の名物コーナー「Tiny Desk Concert」プロフィールによれば、現在はパリを拠点に活躍し、エトセトラ、と書いてあるが、
そんなことはどうでもよく、マグレブ語 (北アフリカのマグレブ三国・アルジェリア・チュニジア・モロッコで話されている。アラビア語の方言) で歌っているのだろうけれど、アラブ人が北アフリカに来るずっと以前から住んでいたベルベル族 (ネイティヴ・ノーザンアフリカ) に伝わる節回しが加味され、、、
というのはサッサと省き、

どうしてもリスボンの下町、港町の女の唄、ファドに聴こえてならない。




                                           文責:丸本武


posted by タケシ・トラバート at 16:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャーナル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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